トクベツになった気分
フツーに社会人をしてると忘れることが多い。わたしはわたししかいないんだってことを。
昔、バラエティ番組から派生してデビューしたシンガーも歌っていたわ。
もしも生まれ変わってもまたわたしに生まれたい
と。
わたしもそうありたいと思ってはいるが、たまに自分ってなんなのか忘れてしまう。
先日クソ田舎に行ってました。
そうは言っても広島市内から下道でも3時間かからないくらいの、県北というほどでもない山間部。
廿日市市吉和のもみのき森林公園という場所です。
高校生の頃、夏合宿といえばこちらの施設でした。
ひさびさに訪れても変わらない風景に心をくすぐられつつ、あの時と違って自由に吹けるわたし。
山あいのこの土地。標高も高くとても空気が澄んでいる。
故郷を少し思い出す。
ヒトが音を立てずにいると、街中の喧騒のなかではけって味わえないシンとした空気。
時折なく小鳥。からす。
そんな中で、目いっぱい息を吸って楽器に吹き込む。
慣れた相棒も、普段の小さな箱の中で鳴ってるのとはまるで違うような音に、わたしの息を変えてくれる。
その日は愛おしい瞬間が本当にたくさんありました。
なんでこんなにトランペットを吹くことに惹かれるのか。
なんでこうやって生きているのか。
また一つ理由がわかった気がした。
わたしがわたしをトクベツに思えないと意味がない。
自分の音、ひととなり、あやまち、エゴ、後悔、感謝、全てを忘れないで、抱きしめて、精進していこう。
そのために必要な沢山のインプットを得ることができた日だった。
美しいハーモニーを共に奏でてくれた仲間に感謝しつつ、日々を送ろう。